Karadaジャーナル

【食糧問題と世界と日本】

  1. HOME >
  2. Karadaジャーナル >

【食糧問題と世界と日本】

前回の記事から更新が遅くなってすいません。

昆虫食については、このところまったく話題に上らなくなりましたが、
だからといって市場に出回っていないわけではありません。

現代は情報の量と発生がとんでもなく多いので、次々と出てくる新しい話題に目移りして、
「ああ、あの話か。もう飽きた」
となっているというのが現状です。

単なる流行モノならそれでも良いのですが、私たちのカラダを作る基となる食にまつわる情報は、
一過性のハヤりで済ませて良いものとそうでないものとがあります。

BB-Styleは、流行の波を追いかけて次々と写り渡るのではなく、大事なメソッドをしっかりと抑えつつ、時流を取り入れるのがモットーなので、この話題も大事な部分は外さずお伝えしていきますね。

PMCが公式に発表している情報

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6613697/

PubMed Central(PMC)とは、NLM(米国国立医学図書館)などが主催するライフサイエンス分野のフリーアクセス電子ジャーナルです。

詳しくは上のリンク先をご覧いただければ全文を確認できます。
ただし、英文なので英語の理解できる人か、ブラウザの翻訳ソフトを使っての日本語訳で読み進めてください。

以下では、原文を和訳&意訳した上で、東大医学部でも教鞭をとっている研究者の友人が噛み砕いて説明してくれた内容を記載します。

原文全部は長すぎるので、特に重要な部分を抜き出して記載しました。
特に東大の研究員からの補足情報は必見です。

下に続く

ジャーナルの全文は、有料会員制コミュニティサロン【CoKaラボ】に登録済みのすべての方が、ご覧いただけます。

【CoKaラボ】への新規会員登録はこちらから

ここから先は会員限定の内容です。ログインしてお読みください。

上の続き

PMCの要約

EUではすでに、コロナ前の2018年から昆虫を「新規食品」として導入していたこともあり、追跡調査も含めてかなり詳しい調査がされている。

まずは、衛生管理されているはずの食用昆虫であっても、人間への寄生虫伝染の驚異は『はかり知れない問題』と捉えていること。

単に人間に対するものだけにとどまらず、家畜動物へのリスクも同じく驚異レベルにあるということ。

昆虫農場の病原体常時監視と、食品と資料の安全性は、著しく高めていかなければいけない必要性を強く指摘している。

驚きの農場検査結果

300もの昆虫農場を調査した結果、

244(81.33%)で寄生発生形態を検出。
206(68.67%)で寄生虫の病原性は昆虫に対してのみのもの。
106(35.33%)では、寄生虫が動物へも寄生しうるもの。
91(30.33%)では、寄生虫が人間へも潜在的病原性をもっていると判明。

という結果に。
3割強の農場で、人間や動物へも寄生の懸念がある寄生虫が蔓延っているというのが現状です。
衛生管理を怠っているというより、管理の限界があるというのが現実のようです。

食用昆虫を卸すブリーダーと呼ばれる人達は、現状のところ登録制ではないため、衛生管理は事実上難しいです。
上に書いたような状態でも、まだヨーロッパの昆虫農場はマシな方で、衛生管理にお金をかけています。
その分、値段が上がるため、これから農場を拡大したり新規に設立したいブリーダーは、より安い仕入先から昆虫を注文しているのが現状とのこと。
こえー💦

実際に検査中に目撃したものとしては、
・ペットショップからもらった動物の糞を昆虫に与える
・小さな動物の死体を昆虫に与える
・カビの生えた食べ物や生肉を昆虫に与える
などの、非倫理的な行為を当たり前にしている農場も少なくなかったと書かれています。

ヒトおよび動物に病原性のある寄生虫

クリプトスポリジウム属という寄生虫がいます。
これは280種以上の脊椎動物や無脊椎動物の消化管や気道にコロニーを形成する寄生虫です。
これらは慢性的な下痢を伴う多くの病気と関連しています。

文献によると、昆虫はこれらの寄生虫のベクター(運び屋)として機能します。
食用昆虫にはいないとされていますが、PMCが検査対象としたすべての昆虫の消化管や体の部位で検出されました。

さらにイソスポラ属という寄生虫がいます。
イソスポリア症として知られる腸疾患を引き起こす国際的な病原動物です。
これらは、人間と動物の療法に脅威をもたらします。
特に免疫抑制されたヒトには脅威性が甚大化するため、コロナワクチンを接種した人は昆虫食は控えるべきです。

昆虫農場は、この寄生虫が蔓延しているレベルのものも少なくなかった。

新たな含有栄養素の問題点も

東大の研究員からの補足によると、

1.コオロギには肉や魚と比べて100倍以上の鉄分が含まれている
2.ダニのアレルゲンを持っている場合はアレルギー発作のリスクが甚大となる
3.コオロギに寄生する細菌や寄生虫には、加熱処理で殺傷出来ないものも存在することが判明

鉄分の過剰摂取は、最悪は命の危険まであるレベルです。
今までの食材をもとにして発表されている過剰症警告は、あくまで『これまでの食材』からのもので、
今までと比べて100倍以上の含有量を持つものなど、対象にはありませんでした。

現状でも、鉄を過剰摂取すると
・便秘
・意のむかつき
・亜鉛の吸収を阻害
などの不具合があり、ひどくなると、嘔吐、下痢、腹痛、眠気などの症状が現れます。

さらにひどくなると、呼吸や心拍の上昇、昏睡、意識消失、痙攣発作、低血圧などが起こり、
肝臓や腎臓への負担も著しく上昇します。

肉や魚の100倍以上の含有量を持つものを、『次世代のタンパク源』とするのは、
あまりにも時期尚早と言わざるを得ませんね。

それなのに、コオロギどころか、さらにおぞましいものを
『次世代の希望』としようとする動きもあるのです。

これはまた次回以降に記事にしますね。

総合的な結論を先に書いておきますが、日本は他国と違って『海の幸』が豊富です。
馴染みのある魚は漁獲高の減少問題もありますが、わかめや昆布をはじめ、多彩な海の幸、そして減反されつつある水田を復活させることで対応することが可能です。
こうした世界からの不要なオススメをまったく取り入れない対処は政治的にも不可能ですが、世界が食糧難に陥る状態になったとしても、日本は昆虫に頼らずとも他のもので対応可能な国です。

とは言え、政府とか行政がなんとかしてくれるには、超えないといけないハードルがありすぎるので、私たち個人が賢くなって水際対策していくのが一番の方法なんです。
その辺の理由はおいおいお話しますね。

前向きなココロと元気なカラダは一番の財産!
それではまた次回。

-Karadaジャーナル