みなさんが何気なくやっている「呼吸」
ほとんどの人は無意識に呼吸しています。
でもその呼吸が私達の人生を左右する大きな要因だと知ったらどうでしょうか?
もっと呼吸を「意識的に」「効果的に」したほうがいいと思わないでしょうか?
呼吸の種類
私達の呼吸には、大きく分けて3種類の呼吸があります。
- 代謝性呼吸
- 情動性呼吸
- 随意性呼吸
《代謝性呼吸とは》
文字通り代謝として行っているいる呼吸です。
酸素と二酸化炭素の交換や血液内のpH値の調節などをしてくれています。
寝ている時や、リラックスして穏やかな時間を過ごしている時などに無意識的にしている呼吸がこれになります。
生きていく上で不可欠な呼吸ですね。
《情動性呼吸とは》
「情動」つまり、感情の揺れにリンクして呼吸がコントロールされている状態のことです。
呼吸に対して意識していないという点では代謝性呼吸に似ていますが、基本的な呼吸ではなく感情によってその呼吸の質が変わってしまう状態です。
例えば緊張している時。
緊張すると、呼吸が浅く早くなります。
多くの人の前でスピーチをする直前の舞台袖にいる時や、試合開始直前のホイッスルを待つ瞬間などは、緊張のピークと言えます。
こうした時、私達は浅く早い呼吸になります。
この浅く早い呼吸が過ぎると「過呼吸」という状態に陥るわけです。
また、不安になっている時も、同じく呼吸は浅く早くなります。
怒りの感情に満たされたときには、不安な時ほどは浅くないものの、呼吸は早くなります。
こうした感情に左右される呼吸の状態を「情動性呼吸」と呼びます。
《随意性呼吸とは》
随意とは「意識的に」ということ。
よし深呼吸しよう、とか瞑想時に呼吸に注意を向けるなどの時はこの随意性呼吸の状態にあります。
人生をコントロールしている「呼吸」
なぜこうして一つ一つを詳しく取り上げるかというと、これらが私達の人生の要所要所で、私達をコントロールしているものになるからです。
呼吸が乱れるということは、意識が乱れることでもあり、判断を見誤ることにも繋がります。
なのに、なぜこんなに呼吸の種類があるかというと
☆代謝性呼吸
「生命を維持する」ということに意識を向けなくても身体をベストな状態に保てるようにしている。
(環境や感情の変化には弱い)
☆情動性呼吸
外敵に襲われる、崖を踏み外さないようにする、などの身の危険から逃れるために「一点集中」の状態を作りだす。
(感情優位なので身体をベストな状態には保たない)
☆随意性呼吸
代謝性呼吸や情動性呼吸が乱れた時に、もとの正常な状態へと戻す役割がある
(意識しないと出来ない)
代謝性呼吸は、呼吸の種類の中では一番身体をベストな状態に保つ呼吸です。
血流の状態もそうですし、酸素と二酸化炭素の交換や血液内のpH値を調整したりしています。
これらが乱れると、腎臓や肝臓の不調が起きたり心臓への負担が増したり、脳の働きに異常が起きたりします。
ですが、感情が動いた時、呼吸はすぐさま代謝性から情動呼吸へとスイッチして環境の変化に備えます。
感情の変化は身の危険が迫ったときなどに起きるものとして太古から刻まれています。
その原始的なシステムがここでも働きます。
呼吸は早くなり、脈拍も増え、身体を動かす足や腕などの表層筋にむけて多くの血液を送るようになり、逆に消化吸収や排泄のための内臓への血流を減らします。
そうして怒りや不安などの緊張状態では「危険から逃れる」ための身体になります。
その代わり、身体をベストなバランスに保つことはできなくなります。
ですが私達は文明が進むにつれて、命の危険とは関係ない場面で感情が動くことが多くなってきました。
そこで発達したのが「随意性呼吸」です。
感情によって呼吸や体内機能が乱れたものを、意識的に元に戻そうとする呼吸です。
深呼吸などをして、乱れた呼吸や気持ちを落ち着かせた経験がみなさんもあるでしょう。
随意性呼吸にはこうした特徴があるので、深呼吸が良いとは言われていますが、頻繁に深呼吸するのは逆効果というコトになります。
人生を左右する「もう一つの」呼吸
ですが、2020年代に入って、状況は変わりました。
ずっと、ではなくとも、割と頻繁に呼吸をコントロールしておくべき時代になりました。
なぜなら、新たにもう一つの呼吸状態
《生態逆行性呼吸》
が起き始めたからです。
しかも、この生態逆行性呼吸は、今までのように「随意性呼吸」では回復しきれないのです。
「生態逆行性呼吸」とは、人間本来の生態とは真逆の状態になってしまい、呼吸に悪影響が出てしまう状態のことを言います。
要するに「運動不足」です。
呼吸は中枢神経が司令を出しているとはいえ、筋肉が動いて行われる「運動」の一つです。
運動には筋肉が不可欠ですよね。
その筋肉が、昨今の外出自粛や行動自粛、移動を車など身体をほとんど動かさない方法で行う、などの影響で、著しく衰えています。
また、日常でこれほど毎日不安と向き合うことなどなかったのに、毎日のように緊張と不安がつづくことも重なって、
「呼吸力が低下」
している状態にほとんどの人が陥っています。
今までなら、穏やかに過ごしている時間は身体を回復させベストな状態を維持することに繋がっていましたが、現代ではそれがさらに身体を不調な状態へと進ませるというびっくりな状態にあるんです。
しかも深呼吸レベルではこの「生態逆行性呼吸」はクリアできないのがさらに問題。
ではどうすれば良いのか?というと、これまでになかった新しい呼吸法で取り組む必要があります。
- 横隔膜を強くし
- 胸郭の柔軟性を高め
- 胸式でも複式でもなく胴体全部で呼吸する
こうした呼吸法が必要です。
その呼吸法を、今月中には動画にしてカラダ研究室の皆さんに公開します。
もっと早く知りたい方は、各地のLessonに出席してくださいね。
この記事は大切な情報なので多くの人の目に触れられるように公開記事にしますが、身体の動かし方にはコツがあり、間違った我流で取り組むと意味がないので、直接指導出来る人への動画公開にしておきます。
カラダ研究室へ加わっていない方は以下からいつでも加われます。
《カラダ研究室のページ》
カラダ研究室には興味ないけど、呼吸法は身につけたい、という方は、各地で開催のLessonにご参加ください。
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